星降る丘から健康便り:脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の予防で大切なこと
脳卒中リハビリテーション看護 認定看護師 小林 重美さん
前回号の続きです。脳卒中を発症すると、重い障害が残ることもあります。脳卒中は生活習慣病の一つでもあるため、現在のご自身の生活習慣を振り返り、発症を予防することが大切です。何よりも基礎疾患のある方は、それらをしっかりと治療することが大切です。 基礎疾患とは、糖尿病・高血圧・不整脈(心房細動)・肥満症・脂質異常症などです。「高血圧で薬をもらったけど、最近血圧も調子良くて、下がってきたから薬を飲むのをやめた」という内服の自己中断や「コレステロールが高いと言われたけど、そのままにしていた」ということはありませんか?これはとても危険な例です。内服については自分で判断せずに、必ずかかりつけの医師に相談してください。 11月~2月に好発するといわれるヒートショックは、急激な温度差で血圧が変動し、脳出血やくも膜下出血、大動脈解離や脳梗塞、心筋梗塞を引き起こすことがあります。特に入浴の時の温度差には十分に注意が必要です。予防として、入浴前にお風呂の蓋を開けておき、浴室を温めておくなどの工夫ができます。 主治医に言われていることがあれば、減塩や適度な運動、十分な栄養・水分摂取、禁煙、ストレスをためずに睡眠時間を確保することなどを心がけていただければと思います。高齢になると喉の渇きを実感しにくく、冬でも脱水になることがありますので、注意が必要です。 まだまだ寒い時期が続きますが、これからも健康にお過ごしください。