自律神経失調症について H23.3月15日号
Q 中学生の息子なのですが、私学受験の前頃から長い間微熱が続き、倦怠感を訴えています。病院に行くようにとすすめるのですが、
「大丈夫」の一点張りで行こうとしません。何か心の病ではないかと、心配しています。
A まず、病院で診察を受けてください。長期間、不明熱が続くということは、体に何がしかの、炎症が起こっている可能性があります。例えば、膠原病、気管支喘息、肺炎と、考えられる疾患は多岐にわたります。そして、医療機関ですべて正常との診断が出た場合に考えられるのは「自律神経失調症」です。
自律神経失調症の顕著な症状は、微熱(37度~37・5度)が続きます。特に夕方になると熱が上がるケースが多いようです。また、人によって症状は様々ですが、発汗、寝汗、頭痛、肩こり、風邪の諸症状等々です。つまり今の状態で、体に何ら異常がないということをまず明らかにし、消去法で最後に残るのが自律神経失調症です。 自律神経失調症ならば、自律神経調整剤や安定剤、また、軽い運動などで回復します。これはあくまで私の仮説ですが、私学受験や、新たな環境に適応できるかどうかという心的不安が自律神経を乱したと考えられます。
ただ、冒頭に記述しました通り、長期間の不明熱はあらゆる身体疾患が考えられますので、医療機関の検査を受けてみてください。その結果、医師から自律神経失調症との診断を受けた後には、投薬治療、規則的な生活をすることが大切です。また、度々、熱を計らないようにしましょう。また熱が上がっているのではとの不安が、さらに自律神経を乱す可能性があります。
それでもまだ微熱が続くようなら、カウンセリングを受けてみることをおすすめします。
こころの教育 子どもの心理を知ろう
家庭教育専門カウンセラー 深田 昭一 さん
心理分析室 深田昭一事務所
TEL 06(6942)0605
大阪青年会議所会員(文化都市推進委員)
元暴走族から更生、教師を経てカウンセラーに転身。現在、カウンセリング、並びに各地での講演活動を実践。テレビ、ラジオなどにも出演。