こどもの心理を知ろう:堪忍袋
「堪忍袋の緒が切れる」…。我慢の許容量を超え、これ以上は我慢できない!怒りが爆発するということわざです。
では「堪忍袋」とは?人間の怒りの許容量を「袋」で表しています。「緒が切れる」とは、その袋を縛った紐(緒)がいっぱいに膨らみ、切れることを例えています。
まだ続くコロナストレス…。コロナウイルス感染防止のため、一部規制が緩和されたとはいえ、分散登校で友だちと会えない、遊べない。父親はまだテレワークで在宅。母親は三度の食事の支度や、暴れ回る子どもの対応など、家族皆が我慢も限界だと思います。中でも一番ストレスをためているのが母親じゃないでしょうか。目に見えないウイルスなので、怒りをぶつける場所も相手も無く、ストレスはたまる一方です。
そこで冒頭の「堪忍袋の緒が切れる」の話ですが、大き目の巾着袋を堪忍袋として用意し、そこに、ためた怒りの感情を詰め込んでください。注意点は堪忍袋の緒が切れないようにすることです。堪忍袋の中の内容が父親、子どもに伝わってしまいます。いっぱいになれば緒が切れる前に洗濯してください。
この吐き出しは心理学で「浄化」と呼ばれています。お試しあれ。
こころの教育Q&A こどもの心理を知ろう
関西カウンセラーズ研究会
心理分析室 深田昭一(上級教育カウンセラー)
元暴走族から更生、教師を経てカウンセラーに転身。現在、カウンセリング、並びに各地での講演活動を実践。テレビ、ラジオなどにも出演。