枚方公済病院シリーズ:間質性肺炎

あまりなじみがないと思いますが「間質性肺炎」という病気があり、持病としてお持ちの方もおられますし、急性発症することもあります。
細菌が原因で起こる一般の肺炎とは異なる特殊な肺炎で、治療も難しい病気です。
呼吸で吸い込んだ空気が最後に到達する小さな部屋が肺胞ですが、肺胞同士の間のスペースが間質で毛細血管や繊維でできています。一般の肺炎は肺胞で細菌が炎症を起こしますが、間質に炎症が起こるのが間質性肺炎です。
原因として喫煙、粉塵の長期暴露、お薬の副作用、関節リウマチなどの膠原病、特殊な感染症などがありますが、多くの場合は原因不明です。経過も様々でたまたま撮影されたレントゲンやCTで発見されることが多いです。何事もなく経過する場合が多いですが、ある時急性増悪して呼吸困難を来すことがあります。
治療は原因があればその対応になり、原因不明で徐々に進行する一部の特殊なタイプには内服薬もありますが、副作用も多く適応は慎重です。急性増悪した場合には、入院して炎症を抑えるステロイドというお薬を投与して対応します。
 持病としてお持ちの方は担当医と相談しながら症状悪化があれば早めに対応しましょう。
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救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:救急・総合診療科

枚方公済病院
枚方市藤阪東町1丁目2番1号
TEL 072-858-8233

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