こどもの心理を知ろう:平等と競争原理①

これからの教育は「平等」を主として生徒指導を行っていくべきか?それとも「競争」を主とするべきかを、皆さんと2回に分けて考えていきたいと思います。
現在、学校を始め、政治や宗教団体などは平等を基本に活動しているようです。例えば劇の発表会などで差をつけないように3〜7人が主役の白雪姫。運動会では順位をつけず全員が手をつないでゴールイン。学級委員長を置かない。またある幼稚園では、「ひな祭りのひな壇は身分による序列を作るので飾らない」など、平等主義を貫いています。けれど、私は何か違和感を覚えたのです。
そこで広辞苑で平等の意味を調べました。「すべて偏りなく等しいこと。差別のない様。善悪、上下などの差別をつけないものの考え方」という定義でした。美しい響きです。確かに「平等」は耳触りの良い言葉です。もちろん、人はすべて平等でなければなりません。
しかし実際、学校や社会生活において平等の定義通り、それらのすべてが順守されているのでしょうか?私はそうは思えないのです。
次号では「競争原理」について私見を述べたいと思います。

こころの教育Q&A 子どもの心理を知ろう
関西カウンセラーズ研究会
心理分析室 深田昭一(上級教育カウンセラー)
元暴走族から更生、教師を経てカウンセラーに転身。現在、カウンセリング、並びに各地での講演活動を実践。テレビ、ラジオなどにも出演。

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