星降る丘から健康便り:麻しんはワクチン接種で防げる病気です
皆さんはご自身の麻しんワクチンの接種回数をご存じですか。 もし、麻しんにり患したことがなく、ワクチンを一度も接種していない人は、麻しんに対する免疫を持っていないため、麻しんに最もり患しやすい人になります。なぜなら、麻しんは非常に感染力が強く、1人の麻しん発症者から12〜14人に感染させるといわれています(インフルエンザでは1〜2人)。周囲の人へ感染させることが可能な期間は、症状の出現する1日前(発しん出現の3〜5日前)から発しん消失後4日くらいまで(または解熱後3日くらいまで)とされています。また、麻しんの主な感染経路が空気感染のため、手洗いやマスクのみでは予防できません。麻しんにり患しないためにワクチンを接種し、免疫をあらかじめ獲得しておくことが大切です。
麻しんワクチンを2回接種することによって、約99%の人が免疫を獲得することができるといわれています。しかし、ワクチン接種が1回のみの場合は接種後、年数の経過とともに免疫が低下する可能性がありますので、2回目のワクチンを接種し、免疫を増強させておく必要があります。
予防接種法に基づいて平成2年4月2日以降に生まれた人は、定期接種として2回(1歳児と小学校入学前1年間)の麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)が接種されています。それ以前に生まれた人で麻しんのり患歴やワクチンの接種回数が2回未満の場合は、ワクチン接種が可能です。かかりつけ医と相談しましょう。
感染管理 認定看護師
小野 恵実子さん
JCHO星ヶ丘医療センター
枚方市星丘4の8の1
TEL 072-840-2641