星降る丘から健康便り:11月第3木曜日は世界褥瘡予防デー

褥瘡(じょくそう)という言葉を聞いたことがなくても、床(とこ)ずれという言葉は一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。床ずれは医学的に褥瘡といいます。寝具や車いすなどと皮膚が接触する部分に外力が加わることで血流が悪くなり、皮膚やその下にある組織はダメージを受けます。その時、皮膚の一部が赤みを帯びる・ただれる・傷ができてしまいます。もし、感染を起こし、重症化した場合は生命に関わることもあります。
毎年11月の第3木曜日は世界褥瘡予防デーであり、ヨーロッパを中心に褥瘡撲滅のための啓発キャンペーンが実施されています。世界的にも褥瘡は重要な健康問題であり、生活の質を低下させると認識されています。日本においては日本褥瘡学会が毎年10月20日を床ずれ予防の日と定めています。なぜ10月20日なのかというと、床(10)ずれ(20)と記憶しやすいためだからです。この日を中心に、一般の方にも褥瘡について理解を深め、適切な予防・管理ができるよう、情報提供や様々な活動が行われています。
褥瘡は高齢で寝たきりの人だけがなるわけではありません。適切な予防によって発生を防ぐことができます。また、発生しても原因を知り、適切な治療・ケアによって改善します。
日本褥瘡学会のホームページには、褥瘡に関する情報が分かりやすく掲載されています。パソコンが使える状況であれば「日本褥瘡学会」と検索し、ホームページ内の「一般の方へ」というページで様々な情報を見ることができます。

皮膚・排泄ケア認定看護師
石濵 慶子さん

JCHO星ヶ丘医療センター
枚方市星丘4の8の1
TEL 072-840-2641

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