脳卒中について1 平成23年9月15日号/高橋 務先生
皆さんは脳卒中という病気をご存じでしょうか。聞いたことはあるけれど詳しいことは知らない方や、中には現在治療を受けておられる方、またご家族の中で脳卒中になった方もおられるかも知れません。
脳卒中とは脳の血管が急に詰まったり(脳梗塞)、破れたり(脳内出血、くも膜下出血)して様々な神経症状を起こす疾患のことです。「卒中」とは卒然として中(あた)るという意味があり、ある日突然発症し症状が現れます。
厚生労働省の統計によると、脳卒中は日本人の死因の第3位で、133万人もの患者さんがおられ(平成20年患者調査)、介護が必要となった原因の第1位(23%)を占めます。昭和50年代前半までは脳卒中は日本人の死因の第1位でしたが、主に高血圧治療の進歩により脳出血死亡が減少し第3位となりました。
しかしながら脳卒中そのものが減少したわけではなく、今後も人口の高齢化とともに患者数の増加が予想されています。後遺症を残すことも多く、医療・介護の面からも重要な疾患であり、まさに国民病とも言えます。
これから脳卒中について様々な話題を提供させていただきます。皆さんに脳卒中に対する正しい知識を持っていただき、発症予防や、再発予防に少しでもお役に立てればと考えています。
星ヶ丘厚生年金病院
枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641
医学博士・部長 高橋 務先生
医学博士・副院長 福永 隆三先生
医学博士・副院長 救急部長 森川 和要先生
医学博士・脳卒中内科 吉川 健治先生
部長 本田 雄二先生
内科部長 清水 義臣先生
医長 杉浦 史郎先生