枚方公済病院シリーズ:血圧管理

今回は高血圧についてお話します。血圧は動脈に内側からかかる圧力で高値が続くと動脈が傷んでいきます。一時的に高くても気にすることはありませんが、いつも高いままだと動脈の傷みが強くなって将来的に詰まったり破れたりして突然命に関わる大きな病気(心筋梗塞・脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血・大動脈瘤破裂など)を引き起こす原因になります。
家庭測定血圧で135/85以上が高血圧とされ、それ以下の値で過ごすように勧められています。10年間を120/70程度の血圧で過ごした人と、160/90程度の血圧で過ごした人では10年後の動脈の傷み具合が違うのです。注意してほしいのですが、高齢になると動脈硬化で血管が硬くなり、よく一時的に血圧が高くなりますが慌てないのが大事です。自宅で測ったら120/70なのに、人前で測ったり心配事があったりすると180/90になってその後すぐに普通に戻るのはよくあることです。
血圧が上がっても慌てずに何度か測定して落ち着いて下がるのを待ちましょう。自宅でいつ血圧測定をしても135/85以上あるようなら医療機関に相談してお薬を飲んででも将来のために血圧管理をしましょう。

救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:救急・総合診療科

枚方公済病院
枚方市藤阪東町1丁目2番1号
TEL 072-858-8233

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