吉田医療新聞:心臓カテーテル治療⑪ ~心臓弁膜症へのバルーン治療~
春というのに寒い毎日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回は心臓弁膜症、その中でも大動脈弁狭窄症と僧帽弁狭窄症についてお話します。
皆さんも学校で習ったことがあると思いますが、心臓は4つの部屋に分かれています。その部屋と部屋の間には弁と呼ばれる扉があり、カテーテル治療や手術を要する病気を引き起こす弁は、主に大動脈弁と僧帽弁と言われています。
大動脈弁とは、心臓が左心室から大動脈を経て全身に血液を送り出す際に、大動脈から左心室に血液が逆流しないようにする扉で、僧帽弁とは、肺で酸素を渡された血液が戻ってくる左心房と全身に血液を送るポンプとしての働きをする左心室の間にある扉のことです。
これらの弁が硬化して扉の開きが悪くなると、大動脈弁狭窄症や僧帽弁狭窄症と言われ、動いた時に息切れや胸痛、そして意識を失うようなことが起こりやすくなります。
こういった症状がある場合、もし大動脈弁や僧帽弁の狭窄が原因であれば、バルーン(風船)で弁を拡張させる方法で良くなることがありますので、一度心臓超音波検査を受けてみることをおすすめします。
毅峰会 吉田病院(枚方市北中振3-8-14)
TEL 072-833-1831
循環器内科部長 木戸 淳道
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京都府立医大医学部卒業
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医・施設代表医