吉田医療新聞:心臓カテーテル治療⑧ 手首からの治療で負担軽減

師走を迎え、何かと気忙しい毎日ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
今回は「手首の血管から行う心臓カテーテル治療」についてお話します。
心臓カテーテル治療は従来、足の付け根の血管から行うのが通例でした。治療後は止血を行うため、足の付け根を圧迫し続けなくてはなりません。つまり術後にベッド上での絶対安静が数時間必要となるわけです。もちろんトイレにも行けないため、おしっこの管も入れられてしまいます。
このようなことを聞いたらカテーテル治療を受けることが億劫になってしまいませんか?こんな不具合を解消したのが、「手首の血管から行う心臓カテーテル治療」です。
絶対安静が要らないため手術直後から食事もお手洗いも自由にでき、患者さんの負担は少なく楽ちんです。手首の血管は2〜3ミリしかなく、細いカテーテルしか使えないため、われわれ施術者にとってやりづらい点もありますが、そこは患者さんのことを第一に考え、技術でカバーするのです。ちなみに当院では年間400人以上の患者さんに心臓カテーテル治療を行っていますが、その90%以上の患者さんが「手首からの治療」を選択しています。
毅峰会 吉田病院(枚方市北中振3-8-14)
TEL 072-833-1831
循環器内科部長 木戸 淳道
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京都府立医大医学部卒業
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医・施設代表医

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