枚方公済病院シリーズ:肺炎
頻度の高い重い病気に肺炎があります。
風邪の症状が長引いてよくならなかったり、発熱・倦怠感が強かったり、痰(たん)が多かったり、呼吸苦を伴ったりすると肺炎を起こしているかもしれません。
肺炎は、通常はレントゲンで影を確認されて診断されますが、時に隠れていてCTでないと確認できないこともあります。原因はウイルスや細菌などの病原体のことが多いですが、不明のことも多いです。肺炎は悪化すれば呼吸機能・全身状態に影響を与えて命に関わりますので入院しての治療が原則です。
細菌が原因で起こる肺炎が一般的なので、通常は効果が期待できる抗生剤の投与が行われます。マイコプラズマなどが原因の場合は、痰が少なめで非定型肺炎と言われて特殊な抗生剤が必要です。何度も抗生剤を投与された経験がある人は耐性菌を、免疫力を低下させる持病がある人はカビなど特殊な病原体を想定した治療が必要です。原因不明の場合はアレルギーや免疫を抑える治療の検討も必要です。
肺炎は多くの場合は一般的な抗生剤を投与して軽快しますが、体力がなければ(特に高齢者)命に関わりますし、特殊な薬剤が必要で治療が難渋することもあります。
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救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:救急・総合診療科
枚方公済病院
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