枚方公済病院シリーズ:徐脈性不整脈
心拍がゆっくりになる、またはしばらくお休みする状態を徐脈性不整脈といいます。症状がなければ問題ありませんが、心拍数50以下が持続したり、3秒以上の心拍のお休みがあると、時に心不全になってむくみが強くなったり呼吸苦を自覚したり、ふらついたり失神を起こしたりすることもあり、緊急対応が必要なこともあります。
徐脈性不整脈の原因には、ほかの心疾患(急性心筋梗塞・急性心筋炎・心筋症・心サルコイドーシスなど)、電解質の異常(高カリウム血症など)、特殊なお薬の過剰効果、低体温などがありますが、いずれの関与もない場合は洞不全症候群や房室ブロックといった病名になります。症状があってほかに手段がない場合は、恒久心臓ペースメーカーの植え込みが適応になります。
通常ペースメーカー本体は左右いずれかの鎖骨のすぐ下の前胸部の皮下に埋め込まれ、近くにある鎖骨下静脈からリード線を挿入し、心臓の中まで入れて固定させます。ペースメーカーは常に心拍を感知して、少ない時に心臓を刺激して心拍を補いますが、不整脈を止めることはできません(危険な不整脈を電気ショックで止める機械は別にあって、植込み型除細動器「ICD」と言われます)。
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救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:救急・総合診療科
枚方公済病院
枚方市藤阪東町1丁目2番1号
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