パーソナル・ファイナンス 平成17年10月15日号
近年、若者を中心とした多重債務の被害が深刻化しており、自己破産の申し立て件数(個人)は、24万件(H15年)を超えて過去最高を更新しています。そのようなお金に関するトラブルを防止する消費者教育として「パーソナル・ファイナンス」が有効な手段として期待されています。
今回は「パーソナル・ファイナンス」の観点から、お金にかかわる問題の有効な判断の方法について、クレジットカードと消費者金融の二つのテーマに絞って考えていきたいと思います。
クレジットカードについて
1.メリットとデメリット
メリットとしては、現金を持ち歩く必要がないことやポイントがたまるサービスなどが挙げられますが、それ以上にデメリットとしては、手数料が高い、自然と使いすぎになる、盗難やスキ ミングの危険性が挙げられます。
2.賢い利用法
クレジットカードで利用できる上限金額はその人の1か月の収入額よりも多く設定されるので、以下の利用法を念頭に入れておきましょう。
①必要性を考慮して利用すること。②月々の支払額の把握。③支払明細書の確認。④支払期日の確認。⑤カードは現金と同様なので人には貸さないようにする。⑥無くさないようにすること。
3.盗難や紛失した場合
毎月送られてくる支払明細は必ず確認し、利用した覚えのない請求があれば、速やかにカード会社に連絡をしましょう。また、カードに付いている盗難保険の内容(補償金額や盗難の届け 日からどの程度前のものを補償するのか)を事前にしっかりと確認しておくことが大切です。カードの番号やカード会社の連絡先も事前に控えておきましょう。
次回に続きます。
実践!ライフマネジメント
日本ファイナンシャルプランナーズ協会会員
下北 行則さん
〈プロフィール〉
酪農研修を修了しカナダから帰国後、上級ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得、独立系FPとして活躍中。
目標は世界を視野に入れたFPビジネスの展開。