ワーキングホリデー制度で仕事をしながら海外旅行を 平成17年7月15日号
今回は仕事をしながら海外を旅行することができる「ワーキングホリデー制度」(以下、W・H制度とする)について簡単にまとめていきたいと思います。
「W・H制度」とは、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、フランス、ドイツ、イギリス、韓国などの国々と日本政府が交わした政府間協定で、若者の国際交流を目的とし、仕事をすることで滞在資金を賄いながら最長1年間の海外生活を送ることができるビザの発給制度のことです。
各国によって若干の条件の差はありますが、対象年齢は18~30歳で、ビザの取得時にはある程度の資金(証明を求められる)が必要となります。滞在国で仕事をして、日々の生活費をキープしながら旅行も計画することで、若者においてはしっかりとした経済的観念を持つことができる貴重な体験の場となるのです。
滞在国で仕事ができるとはいえ、実際に仕事を見つけることは簡単ではありません。どの国も日本より雇用状況が良くない環境下にあり、語学力も限られている日本人にとっては本当に大変です。多くの日本人は日本食レストランや日本人相手の旅行会社や土産物店で働いているのが現状です。
滞在国では仕事が見つからないケースも考えられるので、滞在期間中は仕事をしなくても生活できる資金をあらかじめ用意しておくことが必要でしょう。
現地の語学学校に行くにしても、日本人に対しては多額の入学金や授業料を設定している学校が多いので資金計画にも事前の注意が必要です。
また、「W・H制度」絡みで数多くの関連業者のサービスがありますが、基本的には全く必要ありません。せっかくの良い機会なのですから、自分自身ですべての計画を立てることをお勧めします。
実践!ライフマネジメント
日本ファイナンシャルプランナーズ協会会員
下北 行則さん
〈プロフィール〉
酪農研修を修了しカナダから帰国後、上級ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得、独立系FPとして活躍中。
目標は世界を視野に入れたFPビジネスの展開。