2005年税制改革 フリーターなどにも住民税を課税  平成17年3月15日号

こんにちは。さて、皆さんは、「2005年度税制改正」によって新設されたフリーターに対する適正課税の項目をご存じでしょうか。今回はこのフリーターに関する課税関係について簡単にまとめていきたいと思います。
そもそもフリーターとは一体どのような人たちをいうのでしょうか。内閣府の定義によりますとフリーターとは、「学生・主婦を除く15~34歳人口のうちパート・アルバイトなど、あるいは無業者で仕事を希望する人たち」とされております。
雇用スタイルの多様化が進み、フリーターの数が年々増加し続けているのですが、フリーターに対する課税関係を見てみますと、年収103万円以下は所得税が課税されません。
また、住民税においても年収98万円以下は課税されていなのが現状です。そこで今回の税制改正によって税負担の公平化という視点から、勤務先の企業に、フリーターなど就労期間が1年に満たない者に対しても住民税の課税手続きを(市町村に)行うように新たな見直しが改正事項に盛り込まれました。
この改正事項は2006年度の1月1日から適用されますので、年度の途中で退職したフリーターなど就労期間が1年に満たない者が、退職した翌年の1月1日現在に就労していない場合においても、退職した企業から給与支払報告書が市町村に提出されるため、必ず住民税の課税が行われることになります。
ただし、例外的に退職した年に受けた給与額が30万円以下の場合は、企業は市町村に対する報告書の提出はしなくてもいいこととなっています。
今後はフリーターなど短期間の就労者においても、公平に住民税の適正額を支払うことの理解と認識が必要になってくるのです。

実践!ライフマネジメント
日本ファイナンシャルプランナーズ協会会員
下北 行則さん

〈プロフィール〉
酪農研修を修了しカナダから帰国後、上級ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得、独立系FPとして活躍中。
目標は世界を視野に入れたFPビジネスの展開。

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