【星降る丘から健康便り】不整脈③ 徐脈性不整脈
心拍数が遅くなる、少なくなるような不整脈を徐脈性不整脈といいます。代表的なものに洞不全症候群と房室ブロックがあります。
洞不全症候群は、心拍の発信源である洞結節の働きが悪くなることで心拍数が低下する不整脈です。一日を通して心拍数が低下する、突然洞停止して心拍が停止する、頻脈性不整脈の後に洞停止する、といった3つのタイプがあります。
洞結節で生じた電気刺激は、心房に伝わった後、房室結節という部分を介して心室へ伝わって行きます。房室ブロックは、この房室結節から心室への電気の流れが障害されることで生じる不整脈です。房室ブロックは、その伝導障害の程度からⅠ度からⅢ度に分類されます。
Ⅰ度房室ブロックでは、房室結節での伝導に時間はかかりますが、心房からの電気刺激はすべて心室に伝わり、脈の欠滞や徐脈は生じません。それに対してⅢ度房室ブロックは、完全房室ブロックともいわれ、房室結節から心室への伝導が完全に遮断されて、心房からの電気刺激が全く心室に伝わらず、場合によっては心室が拍動せず心停止となり、死に至ることがあります。Ⅱ度房室ブロックはⅠ度とⅢ度の中間で、心房から心室への電気刺激が伝わったり途絶えたりする状態が混在しており、脈の欠滞が生じ心拍数が減少します。
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循環器内科部長 鷹野 譲先生
日本循環器学会認定専門医・日本心臓病学会特別正会員(FJCC)・日本心血管インターベンション治療学会認定専門医
JCHO星ヶ丘医療センター
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