ぎっくり腰 平成18年2月1日号
ぎっくり腰はドイツ語で「魔女の一撃」ともいわれ、「急性腰痛症」、「腰痛捻挫」といわれます。経験された方も多い事と思います。
症状の程度は個人差があり、痛みも右や左など移動したりしますが、ひどい場合は歩く事も体位を変える事も困難になります。どうしてこんな事に?とよく聞かれます。ある日突然激痛が起き、生活に支障が出る。笑ってもせきをしても車に乗っても振動が腰に響き、何をするにも腰をかばいながら恐る恐る動くしかない状態になるのですから。
原因には、骨盤のずれや筋肉やじん帯の損傷、突然腰椎の椎間板が飛び出る椎間板ヘルニアがあります。私はよくロープウエーの話をします。ロープウエーが突然切れてゴンドラが落ちたという事が以前ありました。でもそれは急にスパッとロープが切れたのではなく、日々の負担がかかり劣化してついに切れてしまったのです。腰の場合も同じ事が言えます。私の所では、まずぎっくり腰の患者さんの姿勢や歩き方などを確認します。また、足の神経を刺激して足に痛みやしびれが出る事も多いので、足の状態も確認し、さらに腰は背骨でつながっているために首までおかしくなってしまう事が多いので、首の状態も見ていきます。
そして気持ちがいいからもむとか、とにかくすべての骨を触るというのではなく、治療が必要なずれた部分、ゆがんだ部分だけを適切な方向から適切な力配分で治療します。だから病院で痛み止めを注射しても効かないと言ってくる人も治り、また別の人を紹介してくれるのです。
私は30年以上の経験から触診で、今この人の骨はこういう治療が必要だと分かります。しかし、患者さんは例えば外傷であれば傷の状態から治癒程度が分かり、痛みが取れてもまだ無理してはだめだと、判断できるのですが、腰痛などの場合、痛みがなくなると治ったと思い、以前のように振る舞われます。しかし、実はこの時期こそが肝心。痛みが取れてから損傷した組織の修復が始まるので、それを踏まえた日常の過ごし方が必要になり、指導していきます。なぜなら完全に治しておかないと何回も繰り返し、足の捻挫のように癖になる危険があるからです。
吉見カイロプラクティック クリニック
吉見 猪之助院長
気功とカイロプラクティック療法で難病患者の施術も。毎水曜枚方駅前教室などで気功教室開催中。
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