高尿酸血症と痛風 平成20年4月15日号

 近年、食生活の欧米化やアルコール飲酒量の増加に伴い、高尿酸血症や痛風が急増しています。高尿酸血症とは、血中尿酸値が7㎎/dl以上をいいます。痛風とは、関節に尿酸の結晶がたまって起こり、典型的には足の親指の付け根の内側部に激痛・腫脹が急に起こり7~10日で軽快し、次の発作までは全く無症状である関節炎です。放置すると慢性関節炎に移行します。
 また高尿酸血症は尿路結石や腎不全を来しますし、最近では動脈硬化の危険因子であることが分かってきました。
 したがって、無症状でも高尿酸血症は放置できません。一般に、痛風発作があれば7㎎/dl以上、なければ8㎎/dl以上で薬物療法の対象になります。
 生活習慣の是正は常に必要です。1日2000ml以上の尿量を維持するように飲水すること、野菜や海藻などのアルカリ食品を多めに取り、酸性食品である肉類を控えること(尿中での尿酸の溶解度を高めるため)、尿酸の原料であるプリン体を多く含む食品(レバーなど動物の臓物、魚の干物・乾物など)を控えることが必要です。
 アルコールは尿酸を上げる作用がありますので、酒類を問わず過剰摂取は慎むべきです。一日に日本酒1合、ビール500ml、焼酎2/3合、ウイスキーダブル1杯以内で、禁酒日を週2日以上とすることが勧められています。  また、肥満は高尿酸血症の誘因になりますので、適正体重を維持するための食事療法と適度な運動も必要です。

診特定医療法人 三上会 総合病院 東香里病院
枚方市東香里1-24-34 TEL072-853-0501
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