むくみ(浮腫)について 平成19年7月15日号
むくみとは体に水分が過剰にたまった状態です。立ち仕事をしていると靴がきつくなったり、靴下の型がくっきりつきます。起床時には目が腫れぼったくなります。むくみが全身にあれば全身性浮腫、片側の足や腕などに局在していれば局所性浮腫と呼びます。
むくみの原因はさまざまです。局所性浮腫は、局在的な原因(以前の手術など)のために水分の流れが悪くなって起こります。全身性浮腫は、体質的にむくみやすいだけで重大な病気ではないこともありますが(これを特発性浮腫と呼び、女性にかなりの頻度で見られます)、心不全、腎疾患、肝硬変などや薬剤(痛み止め、降圧薬など)が原因でも起こります。従ってむくみがある場合、重大な病気が潜んでいないか一度は検査を受けておいた方が良いと思われます。
全身性浮腫の治療は、根本的には原因疾患を良くすることですが、むくみに対しては必要に応じて利尿薬を投与します。特発性浮腫では、多くの場合医学的には薬は不要ですが、患者さんによっては利尿薬を強く希望される方がおられます。確かに、利尿剤を飲むとむくみは改善しますが、体が慣れてきて必要量が増加してきます。そうなると利尿剤による副作用(低カリウム血症など)も問題となってきますので、安易に利尿薬を服用することは望ましくありません。
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