白内障について 平成19年4月15日号
白内障の症状は、かすむ、視力が落ちたようだ、といったものから明るい所で見えにくい、対向車のヘッドライトがまぶしい、片目で見て物が二重、三重に見える、といったものまでさまざまです。
眼の構造はよくカメラに例えられますが、レンズに当たるのが水晶体、フィルムに当たるのが眼球の内側に張り付いている網膜です。水晶体が混濁し光が通りにくくなったり、光が乱反射して網膜に鮮明な像を結ぶことが難しくなるのが白内障です。原因は加齢が一般的ですが、糖尿病やアトピーがある方は若年でも白内障になる場合があります。
治療は主に点眼と手術があります。点眼は白内障の進行を遅らせる可能性はありますが、症状を改善するものではありません。白内障が進行し、日常生活に不自由を感じるようになれば手術を考えます。手術では混濁した水晶体を超音波などで細かく砕いて吸い出し、人工レンズと入れ替えます。手術は局所麻酔で行いますので痛みはほとんどありません。ただ人工レンズは調節力がなく、焦点が合う距離が限られますので、手術後1、2か月ごろに眼鏡を処方する場合があります。
最後に視力低下は角膜、網膜、視神経、脳など水晶体以外の病気が原因となることもあります。症状がある場合は一度眼科を受診されることをおすすめします。
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