メタボリックシンドローム 平成18年11月15日号
ライフスタイルの欧米化により、肥満、糖尿病、高血圧症、高脂血症の患者は増加の一途をたどっています。メタボリックシンドロームという言葉をご存じでしょうか。生活習慣病である糖尿病、高血圧症、高脂血症は単独でも厄介な病気ですが、これらが重複すると動脈硬化を促進し、さらには致命的な心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすい事が分かっています。ウエスト周囲径が男性で85㎝、女性で90㎝以上を要注意とし、その中で①中性脂肪値150㎎/以上、またはHDLコレステロール値40㎎/未満②血圧高値(最高血圧130㎜Hg以上、または最低血圧85㎜Hg以上)③高血糖(空腹時血糖110㎎/以上)の三項目の内二つ以上を有する場合をメタボリックシンドロームと診断します。メタボリックシンドロームでは一つひとつの症状は深刻ではなくても重複して持つと心筋梗塞などの危険性が30倍も高いとされています。
内臓脂肪の蓄積がメタボリックシンドロームの根本原因である事が明らかとなったため内臓脂肪蓄積の兆候をつかみ予防につなげようとするのがこの診断基準の目的です。内臓脂肪蓄積、肥満は過食、運動不足によって起こります。過食原因の大半はストレスです。それゆえ食事・運動療法を行い、ストレス原因の解消に努め、減量する事が大切です。砂糖、油類は減らし野菜を多く取り、アルコールは少量にし、一日一万歩を目標に歩き、夜遅くは食べない生活にしましょう。
診特定医療法人 三上会 総合病院 東香里病院
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