透析治療とは 平成17年4月15日号

 私たちは毎日食事をし、お茶やコーヒーなどを飲んで生活しています。そして余分なものを便や尿として排泄しています。腎臓は血液中の余分な水や老廃物を尿として排出する機能を持っています。この腎臓の機能がなくなると尿が出なくなり、身体に余分な水や老廃物がたまって生命が維持できなくなります。このような人は、人工腎臓(血液透析)を使って余分な水や老廃物を除去する治療が必要です。
 人工腎臓(血液透析)とは血管から血液を注射針で取り出した後、血液回路と呼ばれるチューブで血液透析器に導き、ここで余分な水や老廃物を取り除いた後、再び血管内に戻すための装置です。直径が約0.2ミリの小さなストロー状の中空糸膜が約1万本詰まっており、この中を血液が流れ、管の壁にある細かな穴を通して余分な水や老廃物を除去します。この中空糸膜の外側に透析液を流し、そこを介して血液中の老廃物は透析液に移り、同時に血液中に不足しているものは透析液から補われます。
 こうして腎臓の働きが低下した人も人工腎臓を使用した透析療法によって社会復帰しています。ただ、残念ながら腎臓病を治す手段ではありません。そのため週2~3回は一回3~4時間の透析が必要です。また食事制限や水分制限も必要です。しかし透析療法が普及したことで、腎臓の働きがゼロになっても寿命を全うすることができるようになったのです。

診特定医療法人 三上会 総合病院 東香里病院
枚方市東香里1-24-34 TEL072-853-0501
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