視野について 平成21年1月1日15日合併号

 明けましておめでとうございます。
 さて、一年の初めに当たって、「今年こそ広い視野を持って、新しいことにチャレンジしていこう」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 今回は、この『視野』についてお話したいと思います。
 眼科で言う視野とは、片目で一点を見つめた時に、同時に見える範囲内での感度分布のことを言います。実際に片目を手で覆って、もう一方の目でどこか一点を見つめてみてください。おおよそ上方60度、下方70度、耳側100度、鼻側60度の範囲が見えているはずです。
 たとえ視力が良くても、この視野が狭くなると、日常生活には大変な不便を感じることになります。
 この視野の異常で代表的な症状に、次のようなものがあります。
1.視野狭窄 全体的な視野の広さが狭くなるものを言います。代表的な病気は緑内障です。緑内障は悪化するにつれて徐々に視野が狭くなり、ついにはまるで筒を通して見ているかのようになります。
2.半盲 視野の半分が見えなくなるものを言います。眼球から脳までの神経線維の通り道が傷害されると起こり、脳梗塞でもこうした症状が起こります。
3.暗点 視野の中に見えない部分があるものを言います。加齢黄斑変性症という病気では、見ようとする中心が見えない「中心暗点」を示します。
 そのほかにも色々な視野異常を示す病気があります。少しでも異常を感じたら、眼科で視野検査を受けてみてはいかがでしょうか。


きたの眼科:北野保子院長
診療所では、場合により在宅医療、往診にも対応。電話予約、電話相談にも応じる。星ヶ丘厚生年金病院、そのほかの病院との病診連携を行っている。
枚方市中宮西之町15-18-101 TEL072-890-2929

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