めがね派?コンタクト派? 平成19年10月1日号
視力の悪い人にとって、めがねやコンタクトレンズなどの視力矯正器具は欠かせませんが、それぞれに長所・短所があり、それらを知った上で使い分けるのが賢い方法です。
めがねの良い点は、何よりもまずその簡便さが挙げられます。テレビが見えにくい時、新聞の文字がかすんで見える時、めがねを掛けるだけで、驚くほどはっきり見えるのは多くの方が経験して知っているでしょう。また、眼球に直接乗せるものではありませんから、眼を傷める心配もありません。その反面、視力が悪いのに容姿を気にしてめがねを掛けたがらない人もいます。また、左右のレンズの度数が大きく異なる場合、めがねのレンズと角膜の間に一定の距離があるため、網膜に映る像の大きさに左右差が生じます。これらの像を脳で一つに統合しようとすると、頭痛の原因となります。また、あまり度の強いレンズを掛けると、レンズの端を視線が通る時、ゆがみを感じてしまいます。
その点、コンタクトレンズは、左右にどんなに差があっても、角膜に密着しているため像の大きさの差やゆがみを生じません。また、めがねでは、矯正しにくい強度の近視や不正乱視(角膜表面の不規則な凹凸による乱視)、円錐角膜(角膜の中央が出っ張ってくる病気)なども矯正できます。めがねのように付けているのは分かりませんから、美容上の問題にもなりません。ただし、眼に直接乗せるものですから、手入れを怠ると角膜を傷めますし、ひどいドライアイの方は装用できないという難点もあります。
きたの眼科:北野保子院長
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