祈りの焔 永遠に
平和を願う機運が高まる中、枚方で「平和の燈火(あかり)」が開催されました。
3000本のキャンドルが灯され、温かな光がまちを照らしました。争いのない世界が来ることを願って。
戦前から戦中、枚方市には軍需工場が3つあり、1939年3月1日に禁野火薬庫で大爆発が起こり、約700人の死傷者が出ました。その悲劇を風化させないようにと、枚方市は同日を「平和の日」と制定。今年も平和への祈りをこめて、3月5日ニッペパーク岡東中央で「平和の燈火」(同実行委員会主催)が行われました。
雨上がりの夕刻、小・中学生らが作ったメッセージキャンドルが次々と灯され、会場は美しく柔らかい光に包まれました。市内外の大学生らで構成された実行委員会が実施するこの催しは、今年で11回目に。
実行委員の一人で、「枚方でこのような悲惨な事故があったのを知ることができた」と話す京都文教大学1回生の中須賀美幸さんは、広島出身で曾祖父母が広島での戦争体験者。戦争について何も語らぬ二人に、中須賀さんの父は悲しい記憶を思い返させてしまうのではと、怖く、当時のことを聞けなかったと話していたそうです。「戦争が終わっても、人々の心に辛く、恐ろしい記憶が残ってしまう。戦争を二度と起こさない世界にしていかなければならない」と。
コロナ禍で一部規模を縮小して開催。それでも「今、できることを」 と、平和について考える機会に。このあかりが永遠に灯し続けられるように、恒久平和を願わずにはおられません。