近視矯正手術 平成18年6月1日号
最近、話題になっているLASIKと呼ばれる近視矯正手術は、約10年前アメリカで開発されました。その後、機械の進歩などによって、より安全に広く行われるようになりました。あのタイガーウッズが受けた事でも有名ですよね。
めがねやコンタクトレンズなしで、はっきり物が見えたらどんなにいいでしょう。また、仕事の都合でめがねが着用できない人たちもいます。そんな時、近視矯正手術を受けた方から、「めがねなしでとてもよく見えて、世界が明るくなりました」という声を聞くと、手術も重要な矯正方法の一つになったのだなぁと感じます。
手術は比較的簡単で、点眼麻酔の後、角膜の表面を薄く削ってふたを作成し、そのふたを開いてからレーザーを照射、ふたを元に戻して終わりです。時間にして約15分です。
一方で、やはり手術ですから、頻度は少ないとはいえ、合併症もあります。そのほか考慮していただきたいのは、めがねやコンタクトレンズと違い、一度手術を受けたら、手術前には戻らないという事です。例えば、軽い近視の方は老眼が始まっても比較的手元はよく見えますが、若い時に手術で近視を治してしまうと、40代半ばから、老眼で近くが見えづらくなってしまいます。手術は中年以降の事も考える事が大切です。また、20歳未満の人、視力が安定しない人、角膜が薄い人、目の病気を持っている人などは受ける事ができません。値段が抑えられてきたとはいえ、いまだ高額で、医療保険がきかないという事も、選択する際の材料になるでしょう。
手術を希望される場合、複数の眼科医の診察、アドバイスを受けてから最終的に決定されるのが良いでしょう。
きたの眼科:北野保子院長
診療所では、場合により在宅医療、往診にも対応。電話予約、電話相談にも応じる。星ヶ丘厚生年金病院、そのほかの病院との病診連携を行っている。
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