こどもの心理を知ろう:ホメべた
1位・アメリカ 2位・イギリス 3位・フランス 4位・ドイツ 5位・韓国 6位・スウェーデン 7位・日本。
さてこの順位は何でしょうか?実は国際比較調査で「自分にどれだけ自信を持っているか」の調査です。言い換えれば自己肯定感の高さを調べる調査で、対象は小学生~高校生です。自己肯定感が低いとアイデンティティー(「自分とは何ぞや」という、自らの認識)が混乱したり、拡散したりします。
さて、この自己肯定感、なぜこれだけ低いのか?これは親のホメ方に問題があります。日本の親は「ホメべた」なのです。例えば「○○ちゃん、お利口だからこっちにおいで」と笑顔で呼びかけます。しかし子どもはゲームに夢中で、全く来ません。次にお母さんの口から出たのは「呼ばれたらすぐに来なさい!本当に言うことを聞かない子なんだから!」と子どもを叱る言葉。子どもにとっては自分はいい子なのか、それとも悪い子なのか分からなくなります。
このような親の態度を心理学ではダブルバインド(矛盾があって子どもが混乱する)と呼びます。叱ることも大切です。しかしホメる時にはホメることだけに終始してください。
こころの教育Q&A こどもの心理を知ろう
関西カウンセラーズ研究会
心理分析室 深田昭一(上級教育カウンセラー)
元暴走族から更生、教師を経てカウンセラーに転身。現在、カウンセリング、並びに各地での講演活動を実践。テレビ、ラジオなどにも出演。