もしものために「生き方」伝えて
行政書士/社会人落語家 生島さん講演
「もっと話をしておきたかった」。そう思わないために事前の備えを。
11月20日、交野市ゆうゆうセンターで、行政書士で社会人落語家の生島清身さんを講師に迎え、「落語で学ぶACP(人生会議) 自分らしい最期を迎えるために」(同市福祉部高齢介護課主催)が催されました。
生島さんは創作落語を交えながら、万が一の時に備え、家族と共に人生について話し合う「人生会議」や終活について、さらにエンディングノートの活用方法を紹介しました。
生島さんの落語「天国からの手紙」では、亡くなった母が、天国から子どもたちが相続やペットの世話に関して言い争うのを見兼ねて、遺言と手紙を届けます。手紙を読んだ子どもたちは和解し、希望通りに相続されたのを見届け、ペットの行く末も安心。そして三途の川を渡る時にお父さんのことをすっかり忘れてたことを思い出す…(笑)。落語では彼女の伝えたい思いは届きましたが、現実では「あの世」から手紙は届けられません。
自分の身に何かあった時のために、大切な情報や願いを共有できるエンディングノートはルールも形式も自由です。今までの人生のこと、大切にしていること、相続のこと、そして治療などの望みについて家族と繰り返し話し合って。ACP(アドバンス・
ケア・プランニング)と呼ばれる「人生会議」ですが、ただ終末を見据えた準備だけでなく、自分がどうしたい、何を伝えたい、家族と話し合う中で自分の人生に向き合い、「自分らしい生き方」を見つめ直してほしいと、生島さんは話しました。なかなかできない「改まった話」こそ大切な願い、思いなのです。