星降る丘から健康便り:正しい手指衛生とマスク着用方法を知ろう

感染症対策の基本は、「手指衛生(手洗いまたは手指消毒)」と「マスクの着用を含む咳エチケット」といわれています。
手洗いを水でサッと濡らすだけですましていませんか。でも実は、水やお湯でサッと流すだけや石鹸の泡が不十分なまま洗うのでは、細菌やウイルスは落とせません。石鹸の泡には汚れを手から吸い出すようにはがし取り、包み込む作用があることから、石鹸を十分に泡立ててから洗うことが重要なのです。


手洗いのポイントは、洗い残しが多い箇所(図1)を中心に20~30秒かけて丁寧に洗った後、しっかり流水で洗い流し清潔なペーパータオルでふき取ることです。 また、手指消毒剤の量は十分ですか。実は、手指消毒剤の使用量が少ないと消毒効果は劣ります。さらに、手指消毒剤を擦り合わせている途中で手が乾いた感じであれば手指消毒剤の使用量は不十分です。したがって、手のサイズによって手指消毒剤の使用量は異なります。手指消毒は手指消毒剤を15秒以上かけて擦り込むことが必要です。

そして、手指消毒剤のアルコール濃度も重要です。アルコール濃度が低い場合は、効果も低い可能性があります。また、濃度が100%に近いと消毒や殺菌効果はありますが、揮発性が高いため、菌やウイルスを除去する前に蒸発してしまう可能性があります。したがって、最も適しているアルコール濃度は70~80%とされています。

マスクも正しく装着しましょう。まず、顔のサイズに合ったものを選びましょう。次に、マスクで口と鼻をしっかりと覆い、顔にフィットさせましょう。また、マスクの表面は汚れていると考え、触らないようにしましょう。マスクの表面に触った場合には手指衛生をしましょう。
正しい手指衛生とマスク着用方法を知り、感染症を予防しましょう。

JCHO星ヶ丘医療センター
感染看護 認定看護師 小野 恵実子さん

JCHO星ヶ丘医療センター
枚方市星丘4の8の1
TEL 072-840-2641

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