暑い季節に多い眼の病気 平成17年9月1日号
早いもので、開業して1年がたちました。本当にあっという間でしたが、このところようやく自分のペースがつかめかけてきたように感じています。ここで改めて、患者さんのために何ができるのか、患者さんの望んでいることはどういうことなのかを考え直し、もう一度気を引き締めて診療していきたいと思います。
さて、夏も終わりが近付いてきたとはいえ、まだまだ暑い日が続いています。今日は、暑い季節に多い眼の病気についてお話します。
夏といえばプール、というお子さんも多いことでしょう。このプールの水を介してウイルスが感染し、いわゆる〝プール熱〟と呼ばれる結膜炎を引き起こすことがあります。病名から分かるように、発熱やのどの痛みを伴い、全身がだるくなって下痢をしたりします。通常、発病から7~10日で良くなりますが、結膜炎が治ってからもプールにはしばらく入れません。結膜炎を引き起こしたウイルスが腸管から肛門に出てくるからです。学校伝染病にも指定されていますので、医師の許可が出るまでは、学校を休まなければいけません。
また、最近「まぶたがはれてきた」と、受診される患者さんが増えています。これは多くの場合、〝麦粒腫〟(いわゆるものもらい)というものです。まつ毛の縁には汗や脂を分泌する腺があり、ここに細菌が感染して、炎症を起こしたり、化膿したりしたもので、汗をかく季節に多くなります。ほとんどは抗生物質の目薬や塗り薬で治りますが、ひどい時は内服薬を飲んだり、切開して膿を出すこともありますから、早めに治療を開始した方が、治るのも早いようです。
きたの眼科:北野保子院長
診療所では、場合により在宅医療、往診にも対応。電話予約、電話相談にも応じる。星ヶ丘厚生年金病院、そのほかの病院との病診連携を行っている。
枚方市中宮西之町15-18-101 TEL072-890-2929