吉田医療新聞:心臓カテーテル治療⑩ ~慢性完全閉塞病変~
暦の上では春とはいえ寒い毎日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?今回は心臓の血管(冠動脈)の「慢性完全閉塞病変」というものについてお話しします。
「慢性完全閉塞病変」とは冠動脈が動脈硬化で完全に詰まって3か月以上経ったものを指します。急性心筋梗塞のように冠動脈が突然詰まるのではなく、動脈硬化の進行によってゆっくりと時間をかけて閉塞してしまうのです。
慢性完全閉塞の状態になると、心筋梗塞のような突然の激しい胸痛ではなく、「最近階段を上ると胸が苦しくなるなぁ」とか「動くとすぐに息が上がるなぁ」といった労作性の狭心症や心不全の症状が出ることが特徴です。
このような症状を改善するためにはカテーテル治療が必要となりますが、長期にわたり閉塞した血管は非常に硬くなっているため治療が難しく、術者や病院の力量が問われるのが実情です。
当院では「慢性完全閉塞病変」への治療を積極的に行っており、カテーテル治療成功率は90%以上を維持しています。他院で治療不可能と言われたり、治療不成功であった場合でもうまくいくケースは多々ありますので、お困りの方は相談がてら一度外来にお越しください。
毅峰会 吉田病院(枚方市北中振3-8-14)
TEL 072-833-1831
循環器内科部長 木戸 淳道
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京都府立医大医学部卒業
日本循環器学会専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医・施設代表医