ケベック・モントリオール滞在記2 平成18年5月15日号
前月号に引き続き、ケベック州・モントリオールより現地の状況についてリポートしたいと思います。
こちらの社会に接していると、その時々に成熟した大人の社会を実感するシーンに出合います。例えば地下鉄に乗っていると気付くのですが、無駄な車内アナウンスは一切ありません。あるのは次の停車駅のアナウンスだけです。「荷物の忘れ物のないように」「携帯電話はほかのお客様のご迷惑になりますので…」などのアナウンスは必要ないのです。ましてや女性専用車両を付けることについては考えられないことです。
また、多くのNPO(非営利団体)がそれぞれの分野で活動しています。例えば、海外からの難民や路上生活をしているホームレスの人たちに食事や寝床を提供したり、HIVの感染者に対して社会的保護したりと、市民が市民の手で公共的なサービスを当たり前のように手掛けています。
一見すると、公共サービスが行き届いていないように感じるかも知れませんが、本来の公共サービスとは、より次元の高いものであり(例えば、モントリオールの地下鉄は距離に関係なく均一料金です。政府はNPOに多くの優遇措置を与えて、彼らの活動を支えており、より市民の立場に立ったサービスを可能としています)、政府、NPOや個人などのそれぞれの権利や責任を明確にしているところに彼らの公共サービスとしての在り方が強く表現されているように感じられます。
さて、私事で恐縮なのですが、地元の旅行社と私が共同でケベック州のツアーを企画しました。内容は地元の人たちとの接点を重視したスタディーツアーになっています。今までにない新しいスタイルのツアーになっています。
詳しくは http://www.accesscanadaryugaku.com/ までお問い合わせください。
実践!ライフマネジメント
日本ファイナンシャルプランナーズ協会会員
下北 行則さん
〈プロフィール〉
酪農研修を修了しカナダから帰国後、上級ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得、独立系FPとして活躍中。
目標は世界を視野に入れたFPビジネスの展開。