慢性心不全の自主管理
今回は慢性心不全のお話です。
心不全というと最期の病気と思われがちですが、実は長年うまく付き合うべき病気で、多くの高齢者が抱えて入退院を繰り返しています。
心臓は全身に血液を送り出すポンプの働きをしていますが、長年かけてその機能が落ちていき、体に十分な血液を送り出せなくなります。
心機能には、収縮力・弁(送り出した血液の逆流を防ぐふた)の機能・広がりやすさ(拡張能)・心拍数など複数の要素が関わっていて、患者さんごとにその要素は異なります。
心臓への負担をお薬だけでなく普段の生活で自主管理することが必要です。
決して安静にすればよいわけでなく、無理のない(しんどくなり過ぎない)範囲で活動することが大事です。
むしろ、水分・塩分摂取、体重、血圧などの自主管理が肝要です。心臓が負担に耐えられなくなると、肺うっ血による呼吸困難を引き起こします。
慢性心不全は自分の心臓の機能を理解してその負担を自主管理しながら無理のない範囲で活動し、充実した生活を送ることが可能な病気です。
詳しくは心臓リハビリという領域で扱われます。
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救急科部長 竹中 洋幸
京都大学医学部卒
京都大学大学院卒
勤務歴:京都大学医学部付属病院、市立島田市民病院、康生会武田病院
専門分野:循環器内科
枚方公済病院
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