ドライアイの予防と対策 平成17年1月1日号
あけましておめでとうございます。開業後初めてのお正月を迎えることとなりました。今年も、地域の方々に安心してかかっていただける診療所、満足して帰っていただける診療所を目指して、精一杯頑張っていこうと思っています。どうぞよろしくお願いします。
ところで、このところ寒さが一段と厳しくなってまいりました。暖房のきいた部屋でみかんでも食べながらテレビを見るのは、とても楽しいものですね。しかし、この季節、室内外の乾燥が原因で、目の方にもいろいろなトラブルが引き起こされます。
目が疲れる、ごろごろする、充血する、乾燥感があると思ったら突如として涙があふれ出すなどの症状に心当たりはありませんか。もしかすると、ドライアイかも知れません。ドライアイといっても、「目が乾く」と感じる人はそれほど多くなく、むしろ目の疲れとなって自覚される方が多いようです。
涙は上まぶたにある涙腺から分泌され、目の表面を潤し、目頭にある涙点から排出されます。また、涙は3層構造になっていて、角膜に一番近い部分はムチンと呼ばれる粘液の層、その上が水の層、一番表面は油の層でできていて涙が蒸発するのを防いでいます。その役割の主なものは、目の表面の汚れを洗い流したり、ばい菌の感染を防いだり、角膜に酸素を与えたりすることです。車のフロントガラスをきれいにするウォッシャー液に置き換えるとよく分かります。ウォッシャー液が少なくなったり、成分が変化すると、フロントガラスに傷が付きやすくなりますよね。これと同じ状態がドライアイです。
眼科では、目に潤いを与える目薬や、角膜の荒れを治す目薬が処方されたり、重症例では涙の排出口をふさぐ「涙点プラグ」などで処置を行いますが、家庭においても、加湿器などを置いて部屋の乾燥に気を付ける、コンピューター作業中はまばたきの回数が極端に減るので適度に休憩を取る、コンタクトレンズの装用時間は短めにするなどの注意が必要です。
きたの眼科:北野保子院長
診療所では、場合により在宅医療、往診にも対応。電話予約、電話相談にも応じる。星ヶ丘厚生年金病院、そのほかの病院との病診連携を行っている。
枚方市中宮西之町15-18-101 TEL072-890-2929