働く人のメンタルヘルス 平成22年2月15日号
雇用形態の変化、激しい国際競争、不況、はたまた、精神疾患の啓発、新型抗うつ薬の功罪?原因を特定するのは難しいことですが、近年、日本では急激にうつ病患者が増えています。
それに伴い、うつ病で休職する人も急増しています。身体疾患に比べて、うつ病は就労者年齢に好発し、長期休職に至るケースが多く、職場や家庭の経済的損失は多大です。 うつ病の増加と言っても、従来のうつ病像とは異なる、抑うつ気分の軽い自覚と、ストレス状況(会社・学校・育児)では調子が悪くなるという「非定型うつ病(現代型うつ病、新型うつ病)」の増加が産業精神領域でも問題となっています。うつとしては軽症でも、適切な対応を取らなければ、職場適応が悪くなることに変わりはありません。
もし、就労者が精神的な不調を感じたら、まず上司や産業医に相談して、過重労働などストレス因を確認し、不眠など明らかな精神症状がある場合には、精神科や心療内科の受診を考えてみてはいかがでしょうか?
軽症ならまず日常生活リズムや睡眠覚醒リズム改善の指導、中等症以上では抗うつ薬など治療薬の投与、場合によっては休職の勧め。十分休養して急性期を過ぎれば、リハビリ(在宅リハビリの指導、リワーク施設の紹介)と、復職につながるよう助言致します。
診特定医療法人 三上会 総合病院 東香里病院
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