骨粗しょう症について 平成18年7月15日号

 骨粗鬆症とは骨がもろく、弱くなる病気です。閉経期以降の女性や高年齢の男性に多く見られますが、若い人でも偏食や極端なダイエット、副腎ステロイド剤、腎不全などの影響でかかる事があります。
 初期には自覚症状はありませんが、そのうち腰や背中が痛くなったり、曲がったりします。また、大腿骨頚部(ふとももの付け根)、背骨、手首などが骨折しやすく、骨折すると治りが悪くて、寝たきりになってしまう事があります。
 現在骨粗鬆症による骨折は、寝たきりになる原因で見ると、脳卒中、老衰に次ぐ第3位ですが、今後さらに増加すると予想されています。
 骨粗鬆症は、骨量測定、レントゲン検査で診断できます。いずれも苦痛を伴わず、短時間で安全に検査できます。治療には食事・運動・薬物療法の3つがあり、うまく組み合わせれば骨粗鬆症による骨折を予防できます。なお、十分な治療効果を得るのには、自覚症状のない初期から治療を開始する事が重要です。そのため、骨量などの検査を定期的に受ける事をおすすめします。
 最近、骨粗鬆症がマスメディアでもよく取り上げられ、日本人の食事のカルシウム(Ca)不足が話題になっています。牛乳、小魚、豆腐などのCaの多い食品を積極的に摂取する事は良い事ですが、CaやビタミンDを薬剤やサプリメントのような形でむやみに取ると、急性腎不全や腎結石といった副作用が起こる事もありますので、民間療法に頼るのはおすすめできません。

診特定医療法人 三上会 総合病院 東香里病院
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