不眠症の非薬物療法 平成18年5月15日号
不眠症とは平常時より睡眠時間が短くなり、心身に不調が現れる症状の事です。現代社会においてストレスや緊張から不眠症は起こりやすくなっています。不眠症に対して睡眠薬を使用する前に、自分でできる快眠の工夫をしてみてはいかがでしょうか。
まずは睡眠リズムの乱れを整えるために、毎朝同じ時刻に起床し、太陽の光を浴びる事です。眠りが浅い時はむしろ積極的に遅寝早起きを心掛けましょう。
また日中は適度の運動をし、昼寝は短時間にとどめておきましょう。カフェインや喫煙などの刺激物を就寝前に避ける事も有効です。 アルコールは摂取後数時間経つと睡眠を浅くする効果があり、長期間の使用で耐性を生じてしまうので、睡眠薬代わりの使用は避けてください。
過度に睡眠にこだわりを持つと、かえって緊張してしまい、不眠の原因となりますので、就寝時間にこだわらず、眠たくなってから床に就くぐらいの心持ちでいるのが良いでしょう。
これらの刺激とは逆に、入眠前に心身をリラックスする事で睡眠へ移行する事ができます。自分に合った寝具や静かで暗い環境、適度な温度・湿度など、心地良い睡眠環境の調整を行い、読書や音楽鑑賞、ぬるま湯への入浴など、自分に合ったリラックス法を見付けるのが良いでしょう。
睡眠障害が4週間以上継続する場合は専門医の受診も必要です。精神・身体の疾患が背景に潜む危険もあります。治療で使用される睡眠薬は正確な知識と用量・用法で使用すれば安全性も高く、効果も期待できます。
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