白内障について 平成17年11月15日号
最近、かすんで見える、視力が落ちたようだ、というのが白内障の代表的な症状ですが、このほかにも明るい所で見えにくい、対向車のヘッドライトがまぶしい、片目で見ても物が二重、三重にだぶって見える、などがあります。
眼の構造はカメラのようであり、レンズに当たるのが水晶体、フィルムに当たるのが眼球の内側に張り付いている網膜です。水晶体が濁り、光がうまく通らなくなったり、光が乱反射したりして網膜に鮮明な像が結べなくなるのが白内障です。原因としては加齢が最も多いですが、糖尿病やアトピーがある場合は若い人でも白内障になることがあります。
治療は主に点眼と手術があります。点眼は水晶体の濁るスピードを遅くするためのものですが、白内障の症状をなくすものではありません。白内障が進行して日常生活に不自由を感じるようになれば手術を考えます。手術では濁った水晶体を超音波などを使って取り出し、人工レンズと入れ替えます。手術は局所麻酔で行いますので痛みはほとんどありません。ただし、人工レンズは調節力がなく、焦点の合う距離が限られますので、術後1、2か月たって視力が落ち着いたころに眼鏡を合わせることが多いです。
最後に視力低下の原因は白内障以外にもっと眼の奥の網膜、視神経などの病気であることも考えられます。症状がある場合は一度眼科を受診されることをお勧めします。
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