脳卒中について⑬リハビリテーション(3)言語聴覚士 神澤 良子先生

今回は脳卒中に対する言語療法(ST)について紹介します。
脳卒中を発症すると言葉の理解や話すこと、文字の読み書きを含むすべての言語機能に障害が及ぶ「失語症」、口や顔の麻痺によって言葉の発音が不明瞭になる
「運動障害性構音障害」などのコミュニケーション障害になったり、注意力・記憶力・知能が低下する「高次脳機能障害」によって、学習や仕事ができなくなり、日常生活にも支障をきたすことがあります。また、食べ物をうまく噛んだり飲み込めなくなる「摂食・嚥下障害」になることもあります。
STでは、これらの障害のある方に対して、急性期の早期の段階からリハビリテーションを開始し、低下している機能の評価、練習を行なうとともに、ご本人あるいはご家族など周囲の方々に対して、症状や回復についての情報提供や心理面の援助を行います。
また、有効なコミュニケーション手段を取り入れたり、記憶力低下を補う方法を考えたり、食べ物が肺に入って起こす誤嚥性肺炎を防いで安全に食べられるよう食事場面の工夫を行ないます。
そして、回復期、外来におけるリハビリテーションを通して、退院後の社会復帰や、その人らしい生活の構築に必要な機能回復を支援します。

星ヶ丘厚生年金病院
枚方市星ヶ丘4-8-1 TEL072-840-2641

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