本当にドライアイ!? 平成20年12月1日号
「しょぼしょぼして目が開きにくい」
「まぶしい」「目が乾いて充血する」など、一見ドライアイのような症状。ただし、ドライアイの治療を行っても症状が改善しない時、もしかしたらドライアイではないのかも知れません。
実際、「ドライアイで困っています」と、眼科を受診される患者さんの半数は、実はほかの病気であるとも言われています。
例えばアレルギー性結膜炎ですが、かゆみはそれほど強くないのに、異物感がひどい場合もあり、ドライアイと紛らわしいことがあります。また隠れた遠視や、コンタクトレンズなどの過矯正による眼精疲労でも、ドライアイと似た症状が現れます。
もう一つ忘れてはいけない大切な病気があります。「眼瞼けいれん」です。眼瞼けいれんと言っても必ずしもまぶた(瞼)のけいれんは伴いません。症状は目に現れますが、原因は目やまぶたにあるのではなく、脳内から正しい指令が伝わらず、目の開閉がうまく機能しなくなる病気です。
50~70歳代の女性に多く、初期には「まぶしい」「目がしょぼしょぼする」といった一見ドライアイと思われるような症状から始まり、進行すると自分の意思で目を開けようとしても開けられなくなり、手を使ってでないと開けられなくなります。
治療に関しては、筋弛緩薬、抗てんかん薬、抗不安薬などの内服薬で改善しない場合は、ボツリヌス療法と言って、緊張を和らげる薬を注射することで改善する場合もあります。
きたの眼科:北野保子院長
診療所では、場合により在宅医療、往診にも対応。電話予約、電話相談にも応じる。星ヶ丘厚生年金病院、そのほかの病院との病診連携を行っている。
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